「プッシュリベット」という自動車のパーツをご存じでしょうか?
別名「カークリップ」と呼ばれるこのパーツは、車の内装や外装のパーツを固定するための小さな部品です。
実はこのパーツ、種類がたくさんあり、DIYユーザーにとっては悩みの種の1つとなっています。
そこでこの記事では、初心者の方でも分かりやすいように、プッシュリベットの種類や選び方、さらには取り付け方・外し方まで丁寧に解説していきます。
「プッシュリベットってどうやって外すの?」
「自分の車に合うプッシュリベットの種類がわからない…」
そんな悩みをお持ちのあなたも、この記事を読むことで解決できるはずです。
プッシュリベットについて悩んでいらっしゃる方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
プッシュリベットの種類
プッシュリベットはその名の通り、押し込むだけで簡単に取り付けられる便利な固定具です。
しかし、一口にプッシュリベットと言っても、車の内装から外装まで、目的や固定する場所ごとに種類、形状が大きく異なります。
一見するとただのプラスチック性のリベットとはいえ、固定する場所や車種、メーカー別で無数の種類があります。
誤った形状のリベットを使うと固定できなくなるため、正しい知識で選定、利用しなければなりません。
代表的なプッシュリベットの種類と、その形状を見ていきましょう。
プッシュプルリベット
プッシュプルリベットは、中心のピンを押し込むことで固定し、ピンを引き抜くことで取り外しができるタイプのプッシュリベットです。
取り付けや取り外しが簡単で、繰り返し使えるため、車の内装部品の固定によく利用されます。特にドアの内張り、天井の内張り、トランクの内張りなど、頻繁にパーツの取り外しが必要となる箇所で重宝されています。
プッシュプルリベットの最大の魅力は、再利用性の高さです。
内装部品の交換や修理、デッドニングなどのDIY作業を行う際、プッシュプルリベットであれば、パーツを傷つけることなくスムーズに取り外せます。
また、再利用可能なので、経済的でもあります。DIY初心者でも比較的取り扱いやすいタイプの1つです。
トリムクリップ
トリムクリップは、その名の通り、車の内装トリム(内張りやパネル)を固定するためのクリップです。
様々な形状とサイズがあり、車種や固定する場所によって使い分けられます。ドアトリム、ピラートリム、ダッシュボード、コンソールボックスなど、内装のほぼ全ての箇所で活躍しています。
トリムクリップの最大のメリットは、内装部品をしっかりと固定しつつも、専用の工具を使えば比較的簡単に取り外せる点です。
これにより、カーナビやオーディオの取り付け、内装パネルの交換、デッドニングといったDIY作業がスムーズに進められます。
また、比較的安価に入手できるため、破損した場合でも気軽に交換できるのもポイントです。内装を自分好みにカスタマイズする際も、手軽に扱えます。
バンパークリップ
バンパークリップは車のバンパーを固定するために使われるクリップです。
バンパーは、外部からの衝撃を吸収する役割を担っており、その固定には、振動や衝撃に強いクリップが求められます。そのような過酷な環境下でも、バンパーをしっかりと固定できるよう設計されています。
バンパー以外にも、フェンダーやグリル、アンダーカバーなど、外装部品の固定にも広く使われています。これらの部品は、走行中の風圧や飛び石など、様々な外的要因にさらされるため、耐久性と信頼性の高いバンパークリップを選ぶことが重要です。
バンパーの修理や交換、あるいはエアロパーツの取り付けなど、外装のDIYに挑戦する際には、バンパークリップの脱着が必須となります。
こちらも再利用は可能ですが、車外で使用されているため、経年劣化等で割れやすくなりがちです、取り外し時に割れたり欠けたりするため、あらかじめ交換部品を準備したほうが良いでしょう。
スクリューグロメット
スクリューグロメットは、ネジを通すための穴が開いたグロメット(保護材)です。
配線やホースなどを車体に通す際に、穴の縁を保護し、きれいに仕上げるために使用されます。また、ネジで固定することで、配線やホースがずれたり、脱落したりするのを防ぐ役割も果たします。
エンジンルームや車体下部など、配線やホースが多く通る場所に使用されることが一般的です。これらの場所は、振動や熱、水分、塵など、過酷な環境にさらされるため、耐久性と耐候性に優れたスクリューグロメットを選ぶことが重要です。
スクリューグロメットは、純正交換以外でもDIYでフェンダーや社内に配線を通す際にも利用できるリベットともいえます。
DIYで頻繁にオーディオなどの配線を扱う作業をされる方にとっては便利なクリップですので、あらかじめ準備しておいてもよいかもしれません。
その他のプッシュリベット
プッシュリベットには、ここで紹介したもの以外にも様々な種類があります。
以下に、代表的なプッシュリベットをまとめました。
種類 |
特徴 |
主な用途 |
使用箇所の例 |
ターンリベット |
クリップ本体を回転させて固定する |
内装部品の固定 |
ドアトリム、ダッシュボードなど |
スクリューリベット |
クリップにネジが付いている |
しっかりと固定したい箇所 |
バンパー、フェンダーなど |
ダブルロックタイプ |
押し込んでからさらに中心部を押し込むことで固定する |
振動や衝撃が多い箇所 |
エンジンルーム、車体下部など |
これらのプッシュリベットは、車種やパーツによって使い分けられます。
DIYで使用する際は、適合する型番を利用しなければならないため、わからない場合はメーカーや、専門家等に相談して購入するようにしましょう。
プッシュリベットの選び方
プッシュリベットは、メーカーや車種、具体的な利用部位でその種類は膨大にあります。
ではどのようにしてプッシュリベットを選定すればよいのでしょうか?
プッシュリベットを選定する際は、いくつかのポイントを抑えることが重要です。
選定ポイント①プッシュリベットのサイズ
プッシュリベットを選ぶ上で、まず重要なのが「サイズ」です。
適合しないサイズを選んでしまうと、パーツがしっかりと固定できないどころか、パーツを破損させてしまう危険があります。
プッシュリベットのサイズを選ぶ際は、「パネルの厚さ」と「取り付け穴の直径」を正確に測ることが重要です。ノギスや定規を使って、これらの寸法を測りましょう。
また、エーモンなどのメーカーでは、車種別の適合表や検索機能を提供しています。
これらのツールを活用することで、自分の車に合ったプッシュリベットを簡単に見つけることができます。
【ポイント】- パネルの厚さ・・・ プッシュリベットの「適用板厚」とパネルの厚さを合わせましょう。
- 取り付け穴の直径・・・プッシュリベットの「取付穴径」と取り付け穴の直径を合わせましょう。
- 適合表の活用・・・メーカーの適合表や検索機能を活用して、車種に合ったプッシュリベットを選びましょう。
選定ポイント②形状
プッシュリベットは形状も多種多様です。形状によって、用途や取り付け方法が異なるため、適切な形状を選ぶことが重要です。
具体的には、先にお話しした下記のような形状の違いです。
- プッシュリベットタイプ: 一般的な形状で、様々な用途に使用されます。
- プッシュプルリベットタイプ: 中央のピンを引き抜くことで取り外しができます。内装部品の固定によく使われます。
- クリップタイプ: クリップのように挟み込んで固定します。バンパーやフェンダーなどの固定によく使われます。
- グロメットタイプ: 配線やホースなどを車体に通す穴を保護します。
これらの形状以外にも、様々なプッシュリベットが存在します。使用箇所や用途に合わせて、最適な形状を選びましょう。
プッシュリベットの取り付け方・外し方
ここでは、基本的なプッシュリベットの取り付け方と外し方について解説します。
プッシュリベットの取り付け・取り外しは、一見難しそうに見えますが、ポイントさえ押さえれば簡単に行えます。
種類によっては少し異なる場合もありますが、基本的な手順は同じです。具体的な作業に入る前に、まずは全体の流れを掴んでおきましょう。
取り付け方法
プッシュリベットの取り付けですが、おおむねどの種類も手で押し込むだけで完了します。
具体的な手順や注意点は、下記のとおりです。
【手順】- 取り付け穴の確認・・・パーツを取り付ける位置に、プッシュリベットのサイズに合った穴が開いていることを確認します。
- プッシュリベットの準備・・・プッシュリベットの中心ピンが飛び出していることを確認します。
- 取り付け・・・プッシュリベットを穴に合わせ、まっすぐ押し込みます。カチッという音がして、中心ピンが引っ込めば、取り付け完了です。
【必要な工具】
基本的に工具は不要です。硬くて押し込みにくい場合は、ゴムハンマーや内装はがしを使うと便利です。
【注意点】
- 無理な力を加えない・・・斜めに押し込こむ、過度な力を加えるなどすると、プッシュリベットやパーツを破損する可能性があるので注意しましょう。
- 取り付け穴の清掃・・・取り付け穴にゴミや汚れが付着していると、プッシュリベットがしっかりと固定されない場合があります。事前に清掃しておきましょう。
- クリップリムーバーの使用・・・一部のプッシュリベットは、クリップリムーバーという専用工具を使うことで、より簡単に取り付けることができます。
取り外し方法
プッシュリベットの外し方は、取り付けに比べて少々コツが必要です。
また、場合によってはマイナスドライバーや専用工具(クリップリムーバー等)が必要となります。
【手順】
- 中心ピンの確認・・・プッシュリベットの種類によっては、中心ピンが飛び出しているものがあります。その場合は、まずピンを押し込んで、リベットを平らな状態にします。
- 工具の挿入・・・マイナスドライバーや専用工具(クリップリムーバー)を、プッシュリベットの隙間に差し込みます。
- テコの原理で持ち上げる・・・差し込んだ工具をゆっくりとテコの原理で持ち上げ、プッシュリベットを外します。
【必要な工具】
マイナスドライバー: 先端が平らなマイナスドライバーが一般的ですが、部品を傷つけたくない場合は、樹脂製の専用工具がおすすめです。
クリップリムーバー: プッシュリベットの外し専用の工具です。様々な形状に対応できるセットもあります。
【注意点】
- 無理な力を加えない・・・無理やりこじ開けようとすると、プッシュリベットやパーツを破損する可能性があります。ゆっくりと丁寧に作業を行いましょう。
- 再利用の可否確認・・・プッシュリベットの種類によっては、1度外すと再利用できないものがあります。事前に確認しておきましょう。
- 保護具の着用・・・取り外しする際、中には固着しているなどして非常に硬いリベットもあります。この場合、取り外し時にプッシュリベットが勢いよく外れる場合があるため、目を保護することも考えましょう。必要に応じてゴーグルなど着用して作業するとよいでしょう。
プッシュリベットのおすすめメーカー
プッシュリベットは純正スペアパーツとして販売されていますが、それ以外にも自動車部品メーカーから純正同等品が販売されており、基本的に純正に比べて安価に設定されている製品が多くなっています。
ただプッシュリベットを選ぶなら、安価でかつ品質の信頼できるメーカーを選びたいですよね。
ここでは、特におすすめのメーカーを2社ご紹介します。どちらもDIYユーザーから高い支持を得ている、安心して使えるメーカーです。
エーモン
エーモン工業株式会社(エーモン)は、愛知県に本社を置く自動車用電装品のトップメーカーです。
DIYユーザー向けのカー用品を幅広く展開しており、その品質の高さから多くの支持を集めています。
特にプッシュリベットに関しては、豊富なラインナップを取り揃えており、様々な車種や用途に対応可能です。
Deepa
Deepaは、自動車パーツ専門の通販サイトです。
「低価格でも高品質」をモットーに、純正品と同等の品質でありながら、リーズナブルな価格のプッシュリベットを多数取り扱っています。
購入後のサポート体制も充実しており、万が一商品に不具合があった場合は、返品・返金保証も行ってくれるので安心です。
Deepaのおすすめプッシュリベット製品
ニッサン 系 01553-05323 20個セット 8mm穴径
日産車に幅広く対応する汎用性の高いプッシュリベットです。フロントフェンダーをはじめ、内装や外装の様々な箇所に使用できます。20個セットなので、まとめて購入しておけば、いざという時に便利です。
ホンダ 系 91505-S9A-003 20個セット
ホンダ車に幅広く対応する汎用性の高いプッシュリベットです。内装、外装問わず様々な箇所で使用できます。こちらも20個セットなので、お得に購入できます。
プッシュリベット クリップ 10種類 280個セット
汎用のプッシュリベットがセットになったものです。様々な種類のものがまとめられているため、頻繁に整備やカスタムを行う方におすすめです。
また、専用のクリップリムーバーも付属しているため、取り外し作業が簡単に行えます。
これだけの量が入って1,000円台で購入できるのはかなりお買い得。予備のプッシュリベットを常備しておきたい方は、1セット購入しておいてみてはいかがでしょう。
まとめ
DIYで役立つプッシュリベットの種類、選び方、取り付け方、外し方について解説しました。
プッシュリベットは車のパーツを固定するための小さな部品ですが、その種類や用途は多岐にわたります。
適切なプッシュリベットを選ぶことは、自動車パーツを確実に固定することにつながるだけではなく、仕上がりの美しさも向上します。
また、正しい取り付け方・外し方をマスターすることで、パーツの破損やケガを防ぐことができます。
プッシュリベットの取り付け、取り外しを伴う作業を行う際は、是非この記事を参考に、安全、かつ確実な作業につなげてください。
当社Deepaでは、純正品に変わる高品質な純正互換品のプッシュリベットを販売しています。
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